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 Spare parts catalogue
重要
この章の中で太字で記載されている部分は、本文の横の写真ではなく この分解立体図を参照する必要があることを示します。
バルブクリアランスの点検と調整
クーラントラジエーターをクーラント回路に接続したまま固定スクリューを外す
参考
説明をわかりやすくするために、図中のエンジンはフレームから取り外されています。
 
爆発段階で上死点となる位置にシリンダーのピストンを持っていきます。 この条件では、すべてのバルブが閉じていて、カムシャフトは休止位置にあり、自由に回転することができます。 作業するヘッド上のバルブクリアランスの点検を行います。
オープンクリアランスの点検
フィラーゲージでオープン平衡装置(A)及びカムシャフトのカムの最下部(B)の間のクリアランスを確認します。平衡装置のリターンスプリングより強い力をかけないよう注意してください。
クリアランスは規定の範囲でなければなりません(セクション3 - 1.1、タイミングシステム/バルブ)。
規定の範囲でない場合は、バルブの分解(セクション9 - 4.5 )に従い、オープニングシム(3)を取り外し、規定のクリアランスの適切な高さものと交換します。
参考
スペアパーツは、1.80 から3.45のオープニングロッカーアームシムが用意されています。 調整シムのサイズはシム自体に記されています。
閉鎖クリアランスの点検
フィラーゲージで閉鎖平衡装置のガイド(C)及びカムシャフトのカムの最上部(D)の間のクリアランスを確認します。
クリアランスは規定の範囲でなければなりません(セクション3 - 1.1、タイミングシステム/バルブ)。
規定の範囲でない場合は、バルブの分解(セクション9 - 4.5 )に従い、閉鎖シム(1)を取り外し、規定のクリアランスの適切な高さものと交換します。
参考
スペアパーツとして2.2から4.5のクロージングロッカーアーム調整シムが用意されています。 調整シムのサイズはシム自体に記されています。
バルブリフトの点検
上記に示した"バルブクリアランスの点検と調整"の位置にエンジンを持っていきます。
ツール88765.1518をヘッドに取り付けます。 "A"と書かれている部分はインテークサイドに、"S"と書かれている部分はエキゾーストサイドに合わせます。 プレート(A)を奥まで差し込み、スクリュー(B)で締め付けます。
カムシャフトがニュートラルの位置にあるとき、上部ロッカーアームとオープニング調整シムの間に 適切な板厚のフィラーゲージを差し込み、バルブのオープニングクリアランスをゼロにリセットします。
コンパレーターを"A"と書かれているサポートの所定の位置に固定し、閉鎖調整シムの表面に直接プローブをフォークに取り付けます。
バルブが閉じた状態で、ダイヤルゲージをゼロにリセットします。
インテークバルブが完全に上がるところまでインテークカムシャフトを回します。
コンパレーターでの測定値が、規定値であることを確認します(セクション3 - 1.1、タイミングシステム/バルブ)。
"S"と書かれているサポート88765.1518 の所定の位置にコンパレーターを使用し、エキゾーストバルブについても同じ作業をおこないます。
取り付け作業は"バルブクリアランスの点検と調整"に記載されている作業と同じ手順で行います。
規定の作業をおこなうため、取り外した部品を再度取り付けます。
エンジンのタイミングの点検
クーラントラジエーターをクーラント回路に接続したまま固定スクリューを外す
上記に示した"バルブクリアランスの点検と調整"の位置にエンジンを持っていきます。
ピストンの上死点を定めるためにスパークプラグルーム内にツール (E) (88765.1188)、ツール(88765.1518)上にダイヤルゲージ(H)、およびタイミングコントロール(目盛りディスク付き角度計(L) (88713.0123)を取り付けます。
カムシャフトがニュートラルの位置にあるとき、上部ロッカーアームとオープニング調整シムの間に 適切な板厚のフィラーゲージを差し込み、バルブのオープニングクリアランスをゼロにリセットします。
この状態で、カムシャフトを回せることを確認します。 回しにくい場合は、フィラーゲージの板を薄くしてください。
この状態で、ホリゾンタルシリンダーピストンは上死点にあり、バルブは完全に閉じています。コンパレーター(G)で確認し、ゲージ(H)をリセットします。
ベルトのテンションを、セクション6 - 11、タイミングベルトのテンションの点検と調整に記載されている数値に調整します。
エキゾースト上のゲージ(H)に1mm上がった表示が読めるまで角度計(L)を反時計回りに回します。角度計(L)で測定されたアングルの移動値が規定値であることを確認します(セクション3 - 1.1、タイミングシステム/バルブ)。
引き続き同じ方向へ回して、インテークバルブが1mm上がるようにします。 角度計で角度値を確認します。
引き続き同じ方向へ回し、バルブが完全に閉じる位置で、ダイヤルゲージ(H)でインテークバルブが1mmの上昇を示すように合わせます。 角度が規定値であることを確認します(セクション3 - 1.1、タイミングシステム/バルブ)。
角度計(L)を引き続き反時計方向に回し、エキゾーストバルブが開閉時ともに1 mmの上昇を示すようにします。
角度が規定値になっていることを再び確認します。
バーチカルシリンダーについても、同じ作業を行います。
許容値は、規定値から±3°です(セクション3 - 1.1、タイミングシステム/バルブ)。
タイミング調整点検用に取り付けたツールを取り外し、セクション6 - 11、タイミングベルトテンションの測定の記述に従い、ベルトを規定のテンション値に合わせます。
規定値(セクション3 - 1.1、タイミングシステム/バルブ)と異なる場合は、調時プリーの固定スクリュー(M)を緩め、ツール(部品番号:88713.1806)に備え付けられているキーでカムシャフトのリングナットを回転させて、値を修正します。
調時プリー固定スクリュー(M)3本を10 Nm (最小9 Nm - 最大11 Nm)のトルクで固定し(セクション3 - 3、エンジン締め付けトルク)、新しい位置を部品に目印を付けます。
規定の作業をおこなうため、取り外した部品を再度取り付けます。
 
 
 
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