8 -
ムルティストラーダ1200に使用されているエンジンコントロールは以下の特徴を備えています。
-
-
-
-
-
-
 
従来からあるセンサーも装備されています 気温、水温、エンジン回転数-相センサー等
機能に関する戦略
アイドリング
アイドリング調整(スロットルのバイパスの変更)はライドバイワイヤーによって行われるので、サブエンジンは使用されません。 アイドリングが一定の値を下回り、クラッチーレバーを引くか、ギアがニュートラルのときは、アイドリングはコントロールユニットによって調整されます。 "クラッチレバーが引かれた"という情報は、エンジンコントロールユニットに直接作用するレバーにあるボタンから発せられます。 "ギアがニュートラル"の位置にあるという情報は、BBSに接続している下あセンサーから発せられ、CANラインを通してエンジンコントロールユニットに届きます(熱的にエンジン状態を調整した時のアイドリングの目標値は、1350rpm相当です)。 エンジンを熱的に調整した状態でのそれぞれのシリンダーのCO値は、体積率0.4~1.4の間でなければなりません。
スロットル開度読み取り装置
ダッシュボード(インストルメントパネル)、及び、ハンドルコマンドで4つのライディングモード(Sport - Touring - Urban - Enduro)を選択することができます。これらの内部で3つのスロットル開度読み取り装置からひとつを設定することができます(エンジンコントロールのキャリブレーション、すなわち、注入ガソリン量及びアドバンサーのマッピングは一つしかありません)。 これにより、ライダーはガス供給や最大出力をそれぞれの要望に合わせることができます。
-
150 hp Hard (スポーツモードエンジン用トルク、最大出力 - 150 CV (フランス市場向けは100 hp Hard))
-
-
エンジンコントロールユニットのインプット及びアウトプット、CANネットワークへの接続
図はエンジンコントロールユニットのインプット及びアウトプットを表しています。 ブレーキボタン、エキゾーストバルブコマンド、ギアセンサーの情報に関する警告は、CANラインを通して送られます。
 
1I エンジン停止安全スイッチ
2I 始動ボタン
4I サイドスタンドボタン
6I クラッチボタン
7I 適合試験用テンションバッテリー
8I ライドバイワイヤーからの電力供給(ETV)
9I ホリゾンタルシリンダーラムダセンサー
10I バーチカルシリンダーラムダセンサー
11I ホリゾンタルシリンダー絶対圧センサー
12I バーチカルシリンダー絶対圧センサー
13I ガスグリップメインポジションセンサー
14I ガスグリップセカンダリーポジションセンサー
15I スロットルメインポジションセンサー
16I スロットルセカンダリーポジションセンサー
17I エンジン温度センサー
18I 外気温センサー
19I オイル圧スイッチ(エンジンコントロールに影響しないが、情報はCANラインを通してインストルメントパネルに送られる)
1U バーチカル、ホリゾンタルシリンダーインジェクター
2U バーチカル、ホリゾンタルシリンダーコイル
3U ドライブバイワイヤーエレクトリカルエンジン
4U インジェクションリレーコマンド(ガソリンポンプ、インジェクター、コイルに電力供給)
5U スターターモーターリレーコマンド
6U クーラーファンリレーコマンド
7U ライドバイワイヤーリレーコマンド
8U バーチカル、ホリゾンタルシリンダーラムダセンサーヒーター
1C CANネットワーク接続
エンジンコントロールユニット及びその他の部品の配置
A
B
C
D
エレクトリカル系統及びPIN OUT
系統図にはヒューズは表示されていません。
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
25
26
27
28
29
30
31
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
51
52
53
54
55
56
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
図はPIN OUTコントロールユニットの番号を表示しています。
コントロールユニットサポートの取り外し
前部配線(B)のケーブルを固定しているタイ(A)を外します。
コントロールユニット(1)コネクターを外し、コントロールユニットサポートブラケット(3)を固定しているスクリュー(2)をゆるめ、コントロールユニット(4)を取り外します。
スクリュー(5)を外し、プレッシャーセンサー(6)を取り外します。
コントロールユニットサポート(9)の所定の位置からリレー(8)を取り外します。
スクリュー(7)を緩め、制御装置(9)を取り外します。
コントロールユニットサポートの取り付け
コントロールユニットサポート(9)の所定の位置にホースガイド(10)を取り付け、ピン(C)の下部を押して固定します。
コントロールユニットサポート(4)の所定の位置にアンチバイブレーションラバー(11)を取り付けます。
図にあるとおり、赤の矢印で示したコントロールユニットサポート(9)にある穴に、リレーサポートラバー(12)を取り付けます。
参考
リレーサポートラバー(12)は、挿入する側とは反対側に、しっかりとはめ込み、ペグ(D)を張った状態で取り付けなければなりません。
コントロールユニットサポート(9)の所定の位置に、図に示した向きにラバードリフト(13)を取り付けます。
参考
ラバードリフト(13)は、挿入する側とは反対側に、オーバーハング(F)が完全に外に出るまでペグ(E)を張った状態で取り付けなければなりません。
フレームにコントロールユニットサポート(9)を固定し、スクリュー(7)を6 Nm ±10%のトルクで締め付ます。( セクション3 - 3、フレーム締め付けトルク)
コントロールユニットサポート(9)の所定の位置からリレー(8)を取り付けます。
コントロールユニット(4)サポートにある所定の位置にプレッシャーセンサー(6)を配置し、スクリュー(5)を差し込みます。
コントロールユニットサポート(9)にコントロールユニット(3)を取り付け、コネクター(1)を接続します。
コントロールユニットサポートブラケット(3)を取り付け、スクリュー(2)を2 Nm ±10%のトルクで締め付ます。( セクション3 - 3、フレーム締め付けトルク)
前部配線(B)のケーブルを固定しているタイ(A)を取り付けます。
 
ガソリン供給油圧回路
ガソリン供給油圧回路は以下の特徴を持っています。
-
-
-
-
図に示したプラスチック製サポートはフューエルタンクに取り付けられ、エレクトリカルガソリンポンプ(中央部)、燃料フィルター(右)、圧力レギュレーター(左)を備えています。
図はガソリンタンクの底にあるスペースを示しています。その中にはエレクトリカルポンプ、燃料フィルター、圧力レギュレーターを備えたプラスチック製サポートが取り付けられます。 右側には燃料レベルセンサーが見えます。
油圧回路の2本のホースがクイックカップリングコネクターを通してフューエルタンクの外個に接続されます。 右のコネクターは、燃料デリバリー(OUT)のもので、左のコネクターは燃料リターン(IN)のものです。 コネクターが完全に挿入され、漏れがないことを必ず注意深く確認してください。
ガソリンポンプ、燃料フィルター、圧力レギュレーターのプラスチック製サポートが装備されているフューエルタンクの底には、ポンプ自体の電気接続があります。
それぞれのシリンダーは12の穴のあるパルベライザーのあるインジェクターから燃料供給されます。 これらのインジェクターは"スロットルバルブの下"にあります。
図は燃料供給油圧回路のレイアウトを表しています。 灰色の矢印の付いたホース(4)はインジェクターにガソリンを運ぶエレクトリカルポンプのデリバリーのもので、黒い矢印の付いたホース(3)は燃料リターンのものです。 このホースは、ポンプとフィルターのついたフューエルタンク内の圧力レギュレーターの入口に接続されます。 従ってデリバリーホース及びリターンホース内の燃料圧は同一です。
1
2
3
4
5
図は、燃料供給油圧回路のホースを表しています。 径の大きい下部のホースがデリバリー用で、径の大きい上部のホースがリターン用です。2本の小さいホースはインジェクターにガソリンを運びます。
燃料圧及びガソリン流量コントロール
デリバリーホース及びリターンホース内は、ポンプ、フィルターと共にフューエルタンク内のレギュレーター作用によって両方とも3 バールの圧力が保たれています。 この圧力は、フューエルタンクにある2つのコネクターのうちの一つに固定されたT字コネクターにマノメーターを接続することで測定できます。 この測定を行うには、エンジンを始動させるか、DDSでポンプを作動させる必要があります。 T字コネクターはガソリンでインジェクターと同時にマノメーターにも燃料を供給することができます。 圧力の調整値は3バールに相当します。
 
ガソリン流量はリターンホースをフューエルタンクから外し、メモリ付きの入れ物に入れ、エンジンを始動、又はDDSでエレクトリカルポンプを作動して測定しなければなりません。
警告
圧力及び流量測定をDDSでポンプを作動させておこなう場合は、ポンプ自体を確実に作動させるため、バッテリーが十分であることを確認する必要があります。
 
流量、圧量が正常でないと、エンジンコントロールユニットが決定する自動適応パラメーターが変化し、エンジンの誤作動を招くことがあります。 実際、流量値、及び圧力値が設計時の値から外れると、エア-ガソリン(多すぎる、又は少なすぎる)の混合にマイナスに働き、ラムダセンサーがそれを検知します。 ガソリンポンプ又は圧力レギュレーターの交換後、DDSで自動適応パラメーターをリセットし、パラメーターが正常にサイドキャリブレーションできるよう車体を使用します(アイドリングも作動できるようにします)。
インジェクション及び始動
概説
始動はスパークプラグの口内部に挿入された"stick coil"と呼ばれるシリンダー用コイルでおこなわれます。 それぞれのヒートユニットは、スロットルバルブの下にある一つのインジェクターから供給を受けます。 注入ガソリン量、及び、始動アドバンサーは、それぞれのシリンダー毎にコントロールユニットが決定します。 これらを基本として、最終決定信号を出すための特別な方法を用い、エンジンに取り付けられた様々なセンサーが検知する情報に応じてコントロールユニットが常に正常値に戻します。 DTC(BBSを補完するドゥカティトラクションコントロール)は、車体のトラクションを制御するため、スロットル開度に対してのみ作動します。 BBSを補完するDTCは、CANネットワークを通じてエンジンコントロールユニットと交信します。
注入ガソリン量、及び、始動アドバンサーの決定
ガソリン注入量(基本マッピングによって決定)は、エンジン機能に応じた二つの方法でコントロールユニットが決定します。
-
スロットル開度が一定の値を下回ると、ガソリン注入量はspeed-density (吸入マニホールド内のエンジン回転数-圧力)と呼ばれる方法で決定されます。 したがって、ホリゾンタルシリンダー1及びバーチカルシリンダー2専用の調整済み回転数-圧力によるガソリン量基本マッピングがあります。
-
スロットル開度が一定の値を上回ると、ガソリン注入量はα-n (スロットル開度角度-エンジン回転数)と呼ばれる方法で決定されます。 したがって、ホリゾンタルシリンダー1及びバーチカルシリンダー2専用の調整済み回転数-スロットル角度によるガソリン量基本マッピングがあります。
-
 
基本始動アドバンサー(基本マッピングにより決定)は、α-n (スロットル開度角度-エンジン回転数)の方法でコントロールユニットによってのみ決定されます。 したがって、ホリゾンタルシリンダー1及びバーチカルシリンダー2専用の調整済み回転数-スロットル角度による始動アドバンサー基本マッピングがあります。
二つのスクリーンは、コントロールユニットが注入基本ガソリン注入量、及び、基本始動アドバンサーをどのように決定するのか表示します。
 
Speed - densityの方法は、進行の段階、すなわちアイドリング維持が可能な角度よりスロットル開度角度が大きいとき、機能が円滑に進むようエンジンロード(エンジン吸気)を高精度に決定させることができます。
ダイアグラムは、スロットル開度の上昇によりインテークマニホールド内の圧力が量的にどのように変化するかを表しています。 開度が小さいと、圧力は著しく変化し(Aゾーン)、エンジンロード高精度に決定することができるのでspeed - density法を使用します。 開度が大きいと、圧力はあまり変化せず(Bゾーン)、エンジンロード高精度に決定するためα - n法を使用します。 その中間のゾーンCでは、両方の方法を使用します。
注入及び始動に使用される方法 トランジションリカバリー、カットオフ、回転リミッター
急な加速の最中(スロットル開度が高いスピード)では、コントロールユニットは、トランジションリカバリーと呼ばれる機能を実行し(概念的には、従来の燃料内にあるリカバリーポンプがおこなう機能と同一視できます)、エンジン機能の流動性を確保するため混合ガスを濃縮します
 
スロットルが急速に閉じられると、コントロールユニットはカットオフと呼ばれる機能を実行し、燃料消費と汚染を減少させるため注入ガソリン量を減らします。 アイドリングの状態に近付くと、エンジン停止を避けるため注入及びスロットル開度は適切に管理されます。
 
回転リミッターの機能は徐々に増していき、エンジン回転速度が最大限界に近付くにつれ、注入ガソリン量及び始動アドバンサーは減少します。 最大限界に到達すると、注入ガソリン量がゼロになり、エンジンは停止します。
注入行程
注入システムはタイミングタイプのものです。すなわち、コントロールユニットはそれぞれのシリンダーの排出段階にインジェクターを作動させます。これにより、次の吸入段階に合わせて燃料混合ガスが正常にシリンダーに挿入されます インジェクターがいつ開くかが決まると、次にいつインジェクターが閉まり、インジェクターが開いているインターバル(注入時)も決まります。 注入段階は、インジェクターが閉まっている状態でクランクシャフト角を抑止する二つのマップに挿入されています。 これらのマップの一つはホリゾンタルシリンダー用、もう一つはバーチカルシリンダー用です。 これらはスロットル開度角度-エンジン回転数(α-n)調整によってい特徴づけられます。
スクリーンにはそれぞれにシリンダーの注入段階決定方法が表示されます。 マップ内には、エンジン回転数、及びスロットル開度角度(α-n)によって変化するA値が含まれます。 注入時間(エンジン回転数のB角度の機能に相当)計算後、コントロールユニットは注入開始時の差、すなわち注入Cを決定します。
絶対圧センサーの読み取り
Speed - density法では二つの吸入マニホールドに接続された二つの絶対圧センサーから送られる信号が重要なので、コントロールユニットがどのようにその信号を読み取るのかを説明しなければなりません。 絶対圧センサー1はシリンダー1の吸入マニホールドに接続され(ホリゾンタルシリンダー1用MAP1)、一方、絶対圧センサー2はシリンダー2の吸入マニホールドに接続されています(バーチカルシリンダー2用MAP2)。 MAP1はホリゾンタルシリンダー1の注入基本マッピングに関連し、MAP2はバーチカルシリンダー2の注入基本マッピングに関連しています。
二つのダイアグラムは、MAP1及びMAP2センサーが発した信号で、エンジン回転数-相信号を関連付けます。 吸入マニホールド内の圧力検知はそれぞれのシリンダーの吸入段階 (Cゾーン)に行われます。
 
MAP1センサーは大気圧検知にも使用されます。 これはホリゾンタルシリンダー1が拡張段階のときに大気圧が検知されます。 MAP1が故障した場合、大気圧の検知はMAP2がおこないます。大気圧の情報はコントロールユニットが燃料供給に関して車両を使用している標高に応じて必要な修正をおこなうため使用されます
MAP1センサーのダイアグラムはMAP1自体が発した信号とエンジン回転数-相信号を関連付けます 大気圧検知はホリゾンタルシリンダー1の拡張段階(Fゾーン)に行われます。
参考
クーラント温度が80℃以上、外気温が19℃から35℃では、それぞれのシリンダーのCO値は0.4% Vol.から1.4% Vol.の間でなければなりません。 この状態ではアイドリングは1350rpm +/- 100rpmに相当します。
温度及びエンジン回転数はDDSによって読み取られことがあります。
CO検知のため、二つのエキゾーストマニホールドにスレッドアダプターを差し込み、その中にガス検出センサーを挿入します。
エキゾーストガス分析機が示した値を読み取る前に、少なくとも1分以上測定値が安定するまで待ってください。
 
ライドバイワイヤーの機能原理及び特徴
ムルティストラーダ1200のエンジンコントロールシステムは、ライドバイワイヤーがあり、従って電動スロットルであることが特徴です。 ガスグリップとスロットル間のフレキシブルメタルケーブル接続が排除されました。 ケーブルは、コントロールユニットに送られる電気信号を発するAPSと呼ばれるポテンシオメーターの回転を制御するために使用されます。 コントロールユニットは従ってガスグリップのポジション、及び、コントロールユニットを作動させるダイナミクスを感知することができ、ライダーが発せられた"要求トルク"を受信します。 ライドバイワイヤーは以下のことを可能にします。
-
コントロールユニットが感知し、APSから送られた信号のフィルタリングされたエンジントルクの滑らかな供給を維持します ガスグリップとスロットル間のフレキシブルメタルケーブルの接続がないので、たとえばライダーの上や手に応力を与える道路表面の不完全性に原因のある運動はグリップ自体によって完全に制御されているわけではなく、エンジン供給に関して直接的迅速な効果はありません。
-
エンジンの様々な相における機能の優れた制御機能 コントロールユニットを介したスロットルポジションコントロールは、エンジン吸入を調整することができ、ライダーが設定したガスグリップのポジションから解放します。 これらの方法で、ユーザーが選択可能で、エンジンコントロールのキャリブレーションを先行せず、スロットル (150 hp Hard, 150 hp Soft, 100 hp)開度の3つの読み取りを決定しました(すなわち、ガソリン注入量及び始動アドバンサーは150 hp hardのツロットル開度よ緑装置を基本に決定されます)。
3つの曲線はガスグリップ回転に応じたスロットル開度の読みを示しています。 エンジンコントロールユニット内では、エンジンの回転数によって異なる曲線が記憶されています。 それぞれライダーが選択したライディングモードに応じて作動します。 従来のシステムではスロットル開度の読みは一つだけで、ガスグリップの回転によって動くフレキシブルメタルケーブルが作動させるスロットルそのものの軸に取り付けられガスグリップの回転によって動くフレキシブルメタルケーブルが作動させるプリーの形によって決まります 150 hp Hard調整(最大出力150CVで赤の曲線)を選択した場合、ガスグリップ開率及びスロットル開率の関係は開始部分を除いて直線的です。 したがって、ガスグリップオープンの高角度にスロットルオープンの角度が一致します 一方、この直線はガスグリップの小回転には当てはまりません(低角度のスロットルオープンはやや上回るガスグリップの回転角度に追いつかれてしまいます)。 キャリブレーション150 hp Soft(最大出力150CVで紫色の曲線)では、スロットルオープン角度はより"ソフト"です。 したがって、ガスグリップオープン角度はスロットルオープンの下部の角度に一致します。 ガスグリップが完全に回転(ガスグリップの100%回転、スロットル角度α 90°に相当)した時、この調整はスロットルの最大開度に到達させることができます。 100 hp調整(最大出力100CVで緑色の曲線)では、スロットルオープンは決定的に"ソフト"で、ガスグリップ完全オープン(100%)ではスロットル完全オープンに一致しません(スロットルオープンの最大角度は90°以下。 これにより最大出力が制限されます)。 青色の直線はガスグリップ回転角度及びスロットルオープン角度の関係を示しています。すなわち、あるガスグリップ回転角度ではスロットルオープンのそれに完全に一致します。
TPS
スロットルから得たポジションは、バーチカルシリンダーのスロットルの軸にはめ込まれたエレクトリカルエンジンに装備されたセンサー(TPS)を通してコントロールユニットによってモニターされます。
 
最高の信頼性を確保するため、このセンサーはHall効果のある二つのエレメント(MAIN及びSUB)からなり、スロットルポジションを測定します。
 
TPSは一つの供給電力及び一つのアースを使用します。
 
MAINおよびSUBとして供給される2つの信号はECUコントロールユニット(エンジンコントロール)の診断アルゴリズムで制御され、常にデータを照合し、それぞれの適性について点検されます。 適切でない、または故障の場合、エラーとして警告され、スロットルを動かすモーターが解除されます。
APS
ガスグリップのポジションは、スロットルボディに取り付けら、一つのエレメントでできている二つの抵抗ポテンシオメーターによって構成されたセンサー(APS)によって検知されます。
 
それぞれの抵抗ポテンシオメーターは、一つの供給電力及び一つの専用アースを使用します。
 
MAINおよびSUBとして供給される2つの信号はECUコントロールユニット(エンジンコントロール)の診断アルゴリズムで制御され、常にデータを照合し、それぞれの適性について点検されます。 適切でない、または故障の場合、エラーとして警告され、スロットルを動かすモーターが解除されます。
 
APSからの情報は、ライダーが発した"要求トルク"と呼ばれる信号、すなわちライダーがエンジンに要求する機能を理解し、コントロールユニットによって使用されます。
 
二つの図はライドバイワイヤーの作動原理、及び、内部回路からコントロールユニットに実行された処理を示しています。 APSは二つのポテンシオメーター(一つはMAIN、もう一つはSUB)からなり、電源供給とアースはそれぞれ独立しています。 一方TPSは、二つのポテンシオメーター(一つはMAIN、もう一つはSUB)からなっていますが、電源供給とアースは独立していません。 CPUはコントロールユニットの計算エレメント、IPDは調整回路(integral - proportional - derivative controller)、LSIは大規模集積回路 (Large Scale Integrated Circuit)で、アクチュエーターの外部供給リレーを管理します。 この回路及びCPUは、必要な場合(誤作動の場合)スロットル制御のエレクトリカルアクチュエーターの機能を抑える信号を発します この場合、スロットルボディにあるスプリングによってスロットルが閉じられます。
図は吸引マニホールド側から見たスロットルボディを示しています。 左側にはアクセルポジションセンサーセンサー(APS)、左側にはスロットルポジションセンサー(TPS)を統合するエレクトリカルアクチュエーター(スロットル作動エンジン)があります。 エレクトリカルアクチュエーターはバーチカルシリンダーのスロットルに作用し、リターンバーを通して動作がホリゾンタルシリンダースロットルにも発信されます。
フィルターボックスの取り外しの最中は、スロットルばおでぃはボックスの下部に固定されたままです。
スロットルボディはメタルバンドでゴム製マニホールドに固定されます。
重要
スロットル作動エレクトリカルエンジン、スロットルポジションセンサーTPS(これとエレクトリカルエンジンが統合されています)、アクセルポジションセンサーAPSが故障した場合、スロットルボディ全体を交換する必要があります。
ライドバイワイヤー装置(スロットル作動エンジン、スロットルエンジン作動リレー、APS、TPS)が故障した場合、スロットル動作制御が直ちにキャンセルされ、閉じます。
コントロールユニットは、ライドバイワイヤーが故障すると、あらゆるリカバリー機能を実行できなくなります。 したがって、エンジンはアイドリング状態にとどまるか停止します。 いずれにしろ車体を使用することはできなくなります(サービスセンターに車体を運ぶ"limp - home"モードは実行されませんでした)。
スロットルボディを交換するとき、調整やDDS始動の特別モードを設定する必要はありません。
それぞれのスロットルにあるバイパススクリューの位置を絶対に変更しないでください。
二つのスロットル間にあるシンクロスクリューの位置を絶対に変更しないでください。
ライドバイワイヤー機能の詳細
運動学
ガスグリップはホリゾンタルシリンダーのスロットルの近くにある軸の先端に取り付けられたプリーに、フレキシブルメタルケーブルを通して作用します。
この軸の反対側の先端にはAPSセンサーが取り付けられ、ガスグリップの位置を検知します。
プリーには留め金が付いており、特殊なレバーシステムを通して、スロットルの運動を制限します。
ライドバイワイヤーの通常機能
スロットルは完全閉鎖(機械的ストローク限界-打)及びガスグリップによって設定されたオープンの間を動きます。これは、APS情報を通してコントロールユニットに伝えられ、プリー上の留め金の位置によって制限されますが、留め金自体に届くことはありません。
したがって、留め金は機械的ストローク限界を決定しません。
ガスグリップがプリー上の留め金及びスロットルの機械的ストローク限界(打)の間で完全に開くと(アイドリング条件)、およそ5°があり、それらの内部でスロットル自体が移動し、アイドリングを自動的に調整できるようそれらの内部でスロットル自体が移動します(エンジンが温まり最良の運転状況でのアイドリングの目標値は1350rpmです)。
故障した場合のライドバイワイヤーの機能
電気的、または機械的にライドバイワイヤーの部品が故障した場合、スロットルが通常行うエレクトリカルエンジンへの燃料供給をコントロールユニットが停止させます。
スプリングがスロットルを徐々に閉鎖(機械的ストローク限界-打)に持っていきます
この状態でガスグリップも閉鎖され、フレキシブルメタルケーブルを通してガスグリップに接続しているプリー上の留め金が、レバーシステムに対してホリゾンタルシリンダーのスロットルに作用し、閉鎖に持っていきます。
ホリゾンタルシリンダーのスロットルはリターンバーを通して、バーチカルシリンダーのスロットルをも閉鎖に持っていきます。
 
ライドバイワイヤーが故障するとエンジンを加速することはできなくなります。
警告
DDSによってライドバイワイヤーを作動させるとき、エレクトリアクチュエーターがスロットルを作動させられるよう、ガスグリップは完全に回転していなければなりません(スロットルの運動はフレキシブルメタルケーブルによってガスグリップに接続しているプリー上の留め金によって停止されません)。
 
A プリーに連結した留め金(プリーと回転)、B スロットルに連結した歯(スロットルと回転)、C ガスグリップが制御するケーブルによって動いたプリー、D プリー及びスロットルを動かすスプリング
図では以下を見ることができます:
A
B
C
(ライドバイワイヤーが機能することが)示された場合、ガスグリップの回転によって移動した留め金(A)は歯(B)に接触しません。
図では以下を見ることができます:
A
B
C
(ライドバイワイヤーが故障していることが)示された場合、ライダーが閉鎖したガスグリップの回転によって移動した留め金(A)は歯(B)に接触し、スロットルを強制的に閉鎖します。
 
公害防止システム及び自己適応法
触媒効果及びラムダセンサー
現行の公害防止規定に従い、ムルティストラーダ1200には三価触媒が使用されています(CO一酸化炭素及び、CH未燃焼炭化水素を酸化、NOx窒素酸化物を減少)。
図はエキゾーストシステムを示しています。 右側ホリゾンタルシリンダーのラムダセンサー - 1 -、左側バーチカルシリンダーのセンサー - 2 -、サイレンサーには触媒システム、エキゾーストバルブにはサイレンサーをダブルターミナルに接続するホースに取り付けられています。
 
バーチカルシリンダー及びホリゾンタルシリンダーのエキゾーストマニホールドにはラムダセンサーが取り付けられています。 これらの二つのセンサーが発した信号は、公害防止規定によって定義された試験サイクル (典型的にアイドリング、進行中の回転数、すなわちアイドリング、低ロードのすぐ後に続く段階)に関係し、エンジン機能領域内のコントロールユニットによって処理されます。 この方法ではその他のセンサーからの信号をも使用するコントロールユニットは、インジェクターを通して化学量論的組成と呼ばれるエア-ガソリン混合ガス(インテークガス14.7に対し、ガソリン1を注入)を発生させます。 この混合ガス燃焼により排出されるガスは、高効率で触媒処理されます。 すなわち触媒がNOxを減少させ、CO及びCHを酸化させます。 エンジン及び供給システムが正常に機能すると、ラムダセンサーが発した信号は、上記で示したエンジン機能領域内の0V及び1Vの限界値の間を行き来します。
-
-
 
二つのラムダセンサーから受信した信号を基に、コントロールユニットはエア-ガソリン混合ガスを化学両論的組成に近い値を維持するよう調整し、ラムダセンサー自体が発した電気信号から得た平均値は約0.5Vです。 上記に示したように燃料供給システムが機能するとき、"Closed loop"、「閉鎖回路にある」と言います。 エンジン機能のいくつかの段階があり、エンジンコントロールユニットは"Open loop"、オープン回路で作動、すなわち混合ガスは二つのラムダセンサーからの信号を処理せずに混合ガスが発生します。 これらの段階は典型的に以下のものです。
-
-
-
-
 
加速又は減速時、注入ガソリンに対して混合ガスを変化させる処理が必要で、ラムダセンサーは混合ガスの燃焼により発生したエキゾーストガス内の過剰酸素量の変化を感知します。 この状態でエンジンコントロールシステムが閉鎖回路で機能すると、ラムダセンサーの電気信号は燃料修正の原因となり、それに従い車体の機能調整の原因にもなります。 この理由により加速又は減速時、オープン回路の機能が作動します。 エンジン回転数が安定しているとき、エンジンコントロール機能は原則Closed loop、閉鎖回路ですが、その他の条件では原則Open Loop、オープン回路です。
図は注入システムの閉鎖回路での機能を示しています。
図は注入システムのオープン回路での機能を示しています。
公害防止規定によって定められた試験サイクルにおけるエンジン機能領域内でのラムダセンサーから発生した信号の典型的な動き。 信号は0Vから1Vの限界値の間を行き来します。
ヒーティング中にラムダセンサーから発生した信号の典型的な動き(センサーは約300℃から機能可能になります)。
 
化学両論的組成に近い混合ガスではエキゾーストガス内のCO、CH、NOxの濃度が最小になります。 しかしこれらの値は公害防止規定で定められた値より常に高い値です。 この理由により、触媒及び二つのラムダセンサーが使用されています(ラムダセンサーは触媒の効果を最大にするために使用されます)。
化学両論的組成に近い混合ガス燃焼による生成されたエキゾーストガスが触媒を通ると、100%に近い効率でNOxを減少させ、CO及びCHを酸化させることができます。
二酸化ジルコニウム(ZrO2)ラムダセンサーの機能原理
ムルティストラーダ1200に使用される二つのラムダセンサーを特徴づける二酸化ジルコニウムのエレメントの外側表面はエキゾーストガスと直接接し、一方内側表面は外気と接します。 両面とも白金の薄層でコートされ、センサーの両面(外気に接している面とエキゾーストガスに接している面)にある酸素の濃度の違いで電気的に充電されます。 この電圧の限界値を以下に示します
-
-
 
このように発生した電気信号は、センサー出口の接続を通してコントロールユニットに送られます。 ラムダセンサーは、300℃以上に達しないと正常に機能しません。この温度条件では二酸化ジルコニウム製のエレメントは酸素イオンに侵入し、白金の両面の電位差が発生しこのイオンが通り抜けることができます。 ヒーティングを早めるため内部に12Vの電気ヒーターがあり、PWM (Pulse Width Modulationパルス幅変調)のコントロールユニットによってアースが制御されています。 コールドスタート後のセンサー温度の上昇を早めるため、PWMの割合はエンジン温度に応じてコントロールユニットによって変更されます エンジン停止状態、又は、始動段階(このラの条件ではコントロールユニットはアースを供給しません)でKEY ONでヒーター制御が停止します。
 
ラムダセンサーが機能できる状態に迅速に到達するために、ケース内部に12Vのヒーター用のスペースがあり、アースを通してコントロールユニットによって適切に制御されます。 混合ガスが化学両論的組成(エア1に対しガソリン14.7の割合)にほぼ到達したとき、ラムダセンサーが発した信号内に1Vに近い電圧及び0Vに近い電圧間の伝達が起こります。
触媒システムの機能の概要
触媒はモノリスと呼ばれる金属成分からなり、蜂の巣のような構造をしています。 したがって、ウォッシュコートと呼ばれる層を作る酸化アルミニウムに覆われた何百もの小さな溝があるのが特徴です。 この蜂の巣構造をエキゾーストガスが通ります。 ウォッシュコートには白金、ロジウム、パラジウムなどの触媒物質(貴金属)があり、燃焼生成物がこれらに接触します。 三価触媒内で起こる基本反応、すなわちCO及びCHの酸化、及びNOx減少を以下に示します。
-
COが酸素と反応し、水(H2O)及び二酸化炭素(CO2)を発生します
-
CHが酸素と反応し、水(H2O)及び二酸化炭素(CO2)を発生します
-
NOxがCOと反応し、窒素(N2)及び二酸化炭素(CO2)を発生します
 
これらの反応は、触媒が300℃以上に達したときに始まります。エキゾーストガスの後処理用のこの装置の耐久期間には限度があります。 実際、走行距離が増えるとその効果は減少します。 不燃焼ガソリンが大量に触媒を通ると耐久期間が大幅に短くなります。 機械的、電気的不具合により始動できない場合、エンジン始動を強制的に行おうとしてはいけません。 始動システムが常に完璧に機能している必要があります。 そして、灰(時間の経過とともに触媒の小さな溝をふさぎます)の含量の低いDucati規定のエンジンオイルを使用する必要があります。
図は最良の状態のモノリスを示しています。
図はDucati規定ではないエンジンオイルを使用したことにより品質の低下したモノリスを示しています。
自動適応パラメーター
公害防止規定によって定められた試験サイクルのエンジン機能領域内では、コントロールユニットはラムダセンサーの信号を約0.5Vの平均値を維持するようエア-ガソリン混合ガスを修正します。これにより燃焼中に発生するエキゾーストガスを触媒が高効率で処理できます。 コントロールユニットがおこなう混合ガスの修正能力には当然のことながら限度があります。 コントロールユニットのソフトウェアには自動適応パラメーターが使用されおり、注入ガソリン量の基本マッピングを変更します。 これらのパラメーターは混合ガス修正の最大領域を常に利用することができ、従ってラムダセンサーが発した信号の平均値の起こりうる乱れを0.5Vの平均値を考慮しながら回復させることができます。平均値の乱れは以下のことが原因の可能性があります。
-
ヒーティングユニットを構成するエレメントが老朽化し機能の以下の特徴が変化した(バルブの遊び、燃焼室及びバルブの汚れ、シリンダー-ピストンカップリング機密性、インテーク及びエキゾースト流量の変化)
-
-
 
コントロールユニットはエンジンの10か所の機能個所に応じてそれぞれのシリンダーに対して自動適応パラメーターを決めます。 それぞれの箇所及びシリンダーに対して、"long time"、ロングタイムと呼ばれるパラメーター、及び"real time"リアルタイムと呼ばれるパラメーターの二つがあります。
-
エンジンが停止すると、コントロールユニットは一定の時間電力供給を受け続けパワーラッチ、又はセルフシャットダウン機能)、これらの自動適応パラメーターのうちリアルタイムはコントロールユニットに記憶され、ロングタイムパラメーターを更新します。
-
 
DDS診断機を通した自動適応パラメーターの読み取ることで、二つのエンジンヒーティングユニットが正常に作動しているかがわかります(DDSがエンジンコントロールがラムダセンサーと閉鎖回路にあるときのみ、DDSが自動適応パラメーターを表示します)。 実際不具合がある場合、これらのパラメーターは可能な値の範囲を決める二つの限界値のうちの一つに近くなります(コントロールユニットが基本マッピングの修正をします)。 この場合以下のことをする必要があります。
-
-
-
 
点火コイル
概説
ムルティストラーダ1200のエンジンコントロールシステムには二つの点火コイルが取り付けられています。 一つはホリゾンタルシリンダー用、もう一つはバーチカルシリンダー用です。 これらのコイルはスパークプラグの口に直接挿入されています。 セカンダリーコイルの内部には、プライマリーコイルに充電を始める週間のセカンダリーコイル上の誘導電圧の変化が原因で、スパークプラグに火花が発生するのを防ぐダイオードが取り付けられています。 この段階ではダイオードは逆方向に分極化しており、電流を流すことはできません。 逆にコントロールユニットがプライマリーコイル内を通る電流を消去する段階では、ダイオードは正方向に分極化しており、スパークプラグ上に火花を散らすことができます。
図はコイル内部の電気的構造を示しています。 プラマリーコイルの充電中は、電圧はダイオードを逆方向に分極化します(赤い矢印)。 コントロールユニットがプライマリー回路の電源供給を一旦停止すると、ダイオードは性方向に分極化され(緑の矢印)、スパークプラグ上に火花を散らすことができます。 PIN 1, 2, 3はプライマリーコイルの接続上にあります。
ダイアグラムはプライマリーコイルの充電電流の時間経過における品質の状態を示しています コントロールユニットがt1のタイミングを決定し(エンジン回転数に応じた時間によって始動アドバンサーの度合いが決定されます)、そのタイミングでPIN3とアースの接続が一旦停止し、そしてスパークプラグ上に火花を散らします。 t0のタイミングではコントロールユニットはコイルのPIN3を接地し、プライマリーコイルナでは電流が流れ始めます。 プライマリーコイルの正常な充電のためタイミング(t1-t0)に必要なインターバルを確保するよう、t0のタイミングはコントロールユニットによって算出されます。 通常エンジン回転数が増えるとインターバルt1-t0も大きくなります。
部品の配置
ホリゾンタルシリンダーコイル(A)の取り付け位置
ホリゾンタルシリンダーコイル接続位置
バーチカルシリンダーコイル(B)の取り付け位置
バーチカルシリンダーコイル接続位置
接続配線図
O ホリゾンタルシリンダーコイル、R インジェクションリレー CCM エンジンコントロール接続、1 インジェクションリレーを通した電源供給接続(12V)(茶色/白 - Bn/W)、3 コントロールユニットへの接続(灰色/黒 - Gr/Bk)、2 アース(黒/Bk)
V バーチカルシリンダーコイル、R インジェクションリレー CCM エンジンコントロール接続、1 インジェクションリレーを通した電源供給接続(12V)(茶色/白 - Bn/W)、3 コントロールユニットへの接続(灰色/黄色 - Gr/Y)、2 アース(黒/Bk)
部品が故障している場合
故障したコイルに連結したシリンダーは作動しません。 故障したコイルに連結したインジェクターは作動しません。
検出されたエラーおよび異常コード
エンジンコントロールユニットから発信されDDSに表示されるエラーコード(バーチカル点火診断(コイル2)、ホリゾンタル点火診断(コイル1))
-
コイル 1 (シリンダー1 - ホリゾンタル) 又は/及びコイル2 (シリンダー2 - バーチカル) オープン回路 エレクトリカルシステムの状態を点検、エレクトリカルコネクターの状態を点検します。
-
コイル 1 (シリンダー1 - ホリゾンタル) 又は/及びコイル2 (シリンダー2 - バーチカル) Vccに対して短絡 エレクトリカルシステムの状態を点検、エレクトリカルコネクターの状態を点検します。
-
コイル 1 (シリンダー1 - ホリゾンタル) 又は/及びコイル2 (シリンダー2 - バーチカル) アースに対して短絡 エレクトリカルシステムの状態を点検、エレクトリカルコネクターの状態を点検します。
参考
エレクトリカルシステムの状態を点検します - Vcc側への短絡 = パネルON、電圧計を使用してケーブルとアース間の電圧を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - アース側への短絡 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブルとアース間の連続性を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - オープン回路 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブル両端部間に連続性が無いことを点検します。
 
インストルメントパネルのサービスディスプレイが"Coil"(コイル)エラーを表示し、EOBDランプが点灯します。
 
関連性のある異常:
-
エンジンが始動せず、プライマリーコイルに12Vの電圧が供給されない場合、インジェクションリレーの機能を点検してください(このセクションの"インジェクションリレー"の章を参照してください)。
-
エンジンが一るのシリンダーで作動し、二つのスパークプラグのうち一つに火花が散らない場合、コイルを逆に付け替えてください。 不具合(火花が散らない)がコイルにまで及ぶ場合、コイルそのものが故障していることを意味します。 不具合がコイルにまで及ばない場合、制御回路が故障していることを意味します。
-
エンジンが正常に機能しない場合(爆発、エンジントルクの正常供給がない)、プライマリーコイル接続上のPIN2が完璧にアースに接地していることを確認してください。 内部ダイオードが故障している(短絡している)可能性があるので必要に応じてコイルを交換してください。
 
スパークプラグの電極上に火花が散るか確認するため、コイルをDDSで作動させることができます(試験中はスパークプラグのスレッドを完璧にアースに接続してください)。
 
上記の点検でも不具合が見つからずコイルが完全ならば、エンジンコントロールユニットを交換してください。
部品の交換方法
コイルの交換について一切の合意はありません。セクション 4-3、スパークプラグの交換を参照して作業してください。
 
インジェクター
概説
ムルティストラーダ1200に使用されているインジェクターはTOP FEEDタイプで、ガソリンがインジェクターの上部に注入されます。 電力供給を受けるとコイルがピンを持ち上げるという特徴があります。 これにより噴霧機が開き、圧力のかかった燃料が吹き出し、エンジンが吸入したエアと混合したスプレーが発生します。 スプレーが完全に霧状になったガソリンからなるように、噴霧機に12個の穴があることが特徴です。 スロットルの下側にそれぞれのシリンダーのインジェクターがあります。 インジェクターオープンのタイミングは、注入ガソリン(気化)の正確な量を維持するためコントロールユニットによって決定されます。
ダイアグラムはコントロールユニットからインジェクターに送られた信号の時間の経過による品質の変化を示しています。 コントロールユニットはオープンの状態で制御し、エレクトリカルコイルの先端にアースを供給します。 もう片方の先端は電力供給(12V)を受けています。
部品の配置
インジェクターはインテークマニホールド上、スロットルの下に取り付けられています。 インジェクターには電気接続も集積されています。
接続配線図
O ホリゾンタルシリンダーインジェクター、R インジェクションリレー CCM エンジンコントロール接続、1 インジェクションリレーを通した電源供給接続(12V)(茶色/白 - Bn/W)、2 コントロールユニットへの接続(ピンク/黄色 - P/Y)
V バーチカルシリンダーインジェクター、R インジェクションリレー CCM エンジンコントロール接続、1 インジェクションリレーを通した電源供給接続(12V)(茶色/白 - Bn/W)、2 コントロールユニットへの接続(緑/黄色 - G/Y)
部品が故障している場合
故障しているインジェクターに連結したシリンダーは作動しません。
検出されたエラーおよび異常コード
エンジンコントロールユニットから発信されDDSに表示されるエラーコード(バーチカルインジェクター診断(インジェクター2)、ホリゾンタルインジェクター診断(インジェクター1))
-
インジェクター 1 (シリンダー1 - ホリゾンタル) 又は/及びインジェクター2 (シリンダー2 - バーチカル) オープン回路 エレクトリカルシステムの状態を点検、エレクトリカルコネクターの状態を点検します。
-
インジェクター1 (シリンダー1 - ホリゾンタル) 又は/及びインジェクター2 (シリンダー2 - バーチカル) Vccに対して短絡 エレクトリカルシステムの状態を点検、エレクトリカルコネクターの状態を点検します。
-
インジェクター1 (シリンダー1 - ホリゾンタル) 又は/及びインジェクター2 (シリンダー2 - バーチカル) アースに対して短絡 エレクトリカルシステムの状態を点検、エレクトリカルコネクターの状態を点検します。
参考
エレクトリカルシステムの状態を点検します - Vcc側への短絡 = パネルON、電圧計を使用してケーブルとアース間の電圧を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - アース側への短絡 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブルとアース間の連続性を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - オープン回路 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブル両端部間に連続性が無いことを点検します。
 
インストルメントパネルのサービスディスプレイが"Injector"(インジェクター)エラーを表示し、EOBDランプが点灯します。
 
関連性のある異常:
-
エンジンが始動せず、インジェクターに12Vの電圧が供給されない場合、インジェクションリレーの機能を点検してください(このセクションの“インジェクションリレー”の章を参照してください)。
-
エンジンが一つのシリンダーのみで機能し、インジェクターが開かない場合は、インジェクターを客に付け替えてみてください。 不具合(インジェクターが開かない)がインジェクターにまで及ぶ場合、インジェクターが故障しているということを意味します。 不具合がインジェクターにまで及ばない場合、制御回路が故障していることを意味します。
-
エンジンが正常に機能しない場合は、ガソリン油圧回路の圧力及び流量を確認し(このセクションの“ガソリン供給油圧回路”の章を参照)、インジェクターが正常にガソリンを噴霧することを確認してください。
 
インジェクターは機能を点検するためDDSで実行することができます。
上記の点検でも不具合が見つからずインジェクターが完全ならば、エンジンコントロールユニットを交換してください。
部品の交換方法
インジェクションの交換について一切の合意はありません。セクション 8 - 6, インジェクターの取り外しに示されているとおりに作業してください。 圧力下の電源供給システムでコネクターからガソリンがもれていないか確認してください。 インジェクター一つまたは両方を交換した後、DDSテスターで気化に対する自動パラメーターをリセットします。
ストップエンジンスイッチ
概説
ストップエンジンスイッチは右ハンドルのエレクトリカルコントロールユニットにあり、エンジンを停止させることができます。
部品の配置
ストップエンジンスイッチは右ハンドルのエレクトリカルコントロールユニットに補完されています。
右側ハンドルバーコントロールユニットコネクターの配置
接続配線図
CCM エンジンコントロール接続、S ストップエンジンスイッチ 電源供給KEY ON (+15 Hands freeリレー30から)、3 赤/黒 - R/Bk、4 ピンク/黒 - P/Bk
部品が故障している場合
ストップエンジンスイッチが故障すると、エンジン停止、または、スターターモーターを作動させることができません。
検出されたエラーおよび異常コード
コントロールユニットはストップエンジンスイッチの故障の場合エラーコードを発しません。
 
インストルメントパネルはエラーを検出していません。
 
関連性のある異常: スイッチを実行することでエンジンを停止すること、又は、スターターモーターを作動させることができません。 以下を確認します:
-
-
-
-
ストップエンジンスイッチの完全性 スイッチを二つの位置に合わせ、接続(PIN3及びPIN4)に対する抵抗力が一つの位置では相殺され(連続性)、もう片方の位置では無限(オープン回路)でなければなりません。
 
DDSテスターでストップエンジンスイッチの始動状態を表示することができます。
 
スターターモーターを始動できない場合には、以下のことを確認してください。
-
-
-
-
-
参考
エレクトリカルシステムの状態を点検します - Vcc側への短絡 = パネルON、電圧計を使用してケーブルとアース間の電圧を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - アース側への短絡 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブルとアース間の連続性を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - オープン回路 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブル両端部間に連続性が無いことを点検します。
 
前述の点検作業でなんの異常も検出されなかった場合、エンジンコントロールユニットのアースおよびサプライに問題はないので、コントロールユニット本体を交換して下さい。
部品の交換方法
ストップエンジンスイッチの交換について一切の合意はありません。
 
ハンドルバー右側スイッチの点検
ハンドルバー右側スイッチを取り外すには、スクリュー (1) を緩めて外し、エレクトリカルシステムとの接続を外します。
取り付け作業は、取り外し作業の逆の手順で行い、スクリュー(1)を1.3 Nm ±10%のトルクで締め付けます(セクション
3 - 3、フレーム締め付けトルク)。
 
スロットル駆動エンジン
概説
ムルティストラーダ1200のスロットルボディには、水平シリンダーのスロットルに接続された垂直シリンダーのスロットルを、リンケージを通して作動させるエレクトリカルエンジンが装備されています。 エンジンにはスロットルポジションセンサー(TPS)が内蔵されています。
スロットルボディの右側にはスロットルポジションセンサー(TPS)を内蔵する、エレクトリカルエンジンを見ることができます。 左側にはアクセルポジションセンサー(APS)があります。
部品の配置
図はスロットル駆動エンジンを示しています。 内部にはスロットルポジションセンサー(TPS)もあります。
スロットルを動かすモーター- TPS (スロットルポジションセンサー)のエレクトリカルコネクターの配置
接続配線図
CCM エンジンコントロール接続、M スロットル駆動エンジン 5 水色/赤 - Lb/R、6 水色/黒 - Lb/Bk
部品が故障している場合
スロットル駆動エンジンが故障した場合、エンジン自体のコマンドが外れ、スロットルが閉じます(ライドバイワイヤーに関する章を参照してください)。
検出されたエラーおよび異常コード
エンジンコントロールユニットから発せられ、DDSが表示するエラーコード(ETVエンジン診断)
-
-
-
参考
エレクトリカルシステムの状態を点検します - Vcc側への短絡 = パネルON、電圧計を使用してケーブルとアース間の電圧を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - アース側への短絡 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブルとアース間の連続性を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - オープン回路 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブル両端部間に連続性が無いことを点検します。
 
インストルメントパネルのサービスディスプレイが"ETV motor"(スロットル駆動エンジン)エラーを表示し、EOBDランプが点灯します。
 
関連性のある異常: エンジンが始動しない、エンジンが止まる、またはアイドリング状態のまま動かない、加速しない。 以下を確認します:
-
スロットル駆動エンジンリレーの機能("スロットル駆動エンジンリレー"の章を参照してください)
 
DDSを用いて3つのあらかじめ設定された位置(0%, 50%, 100%)でスロットル駆動エンジンを作動することができます
 
上記に示した点検で不具合が検出されず、スロットル駆動エンジンが完全ならば、Ducatiに連絡してください。
部品の交換方法
スロットル駆動エンジンは、スロットルポジンションセンサー(TPS)を内蔵し、単部品として交換はできません。 故障した場合は新しいスロットルボディを取り付ける必要があります(セクション6 - 8, ライドバイワイヤーの機能原理及び特徴を参照してください)。 スロットルボディを交換した後、DDSテスターで気化に対する自動パラメーターをリセットします。 スロットルコントロールグリップとスロットルポジションセンサーを接続するケーブルを調整します。
 
エンジン始動ボタン
概説
エンジン始動ボタンは右ハンドルのエレクトリカルコントロールユニットにあり、エンジンを始動させることができます。
部品の配置
始動ボタンは右ハンドルのエレクトリカルコントロールユニットに補完されています。
右側ハンドルバーコントロールユニットコネクターの配置
接続配線図
CCM エンジンコントロール接続、S エンジン始動ボタン 1 ピンク/黒 - P/Bk、2 白/青 - W/B.
部品が故障している場合
始動ボタンが故障すると、エンジンを始動させることができません。
検出されたエラーおよび異常コード
コントロールユニットは始動ボタンの故障の場合エラーコードを発しません。
 
インストルメントパネルはエラーを検出していません。
 
関連性のある異常: スターターモーターを起動させることができません。 以下を確認します:
-
-
-
-
-
-
-
参考
エレクトリカルシステムの状態を点検します - Vcc側への短絡 = パネルON、電圧計を使用してケーブルとアース間の電圧を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - アース側への短絡 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブルとアース間の連続性を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - オープン回路 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブル両端部間に連続性が無いことを点検します。
 
DDSテスターで始動ボタンの作動状態を表示することができます。
前述の点検作業でなんの異常も検出されなかった場合、エンジンコントロールユニットのアースおよびサプライに問題はないので、コントロールユニット本体を交換して下さい。
部品の交換方法
始動ボタンの交換について一切の合意がありません。
ハンドルバー右側スイッチの点検
ハンドルバー右側スイッチを取り外すには、スクリュー (1) を緩めて外し、エレクトリカルシステムとの接続を外します。
取り付け作業は、取り外し作業の逆の手順で行い、スクリュー(1)を1.3 Nm ±10%のトルクで締め付けます(セクション3 - 3、フレーム締め付けトルク)。
クラッチレバーボタン
概説
クラッチボタンはクラッチのレバー上にあります。 スタンドボタンからの情報、ギアセンサーから発せられたニュートラル信号(CANラインを通じてエンジンコントロールに発信)と共にクラッチレバーポジションに関する情報で、エンジン作動させたり停止させたりすることができます。
 
下の表はスターターモータの起動、またはエンジンの始動を可能にする唯一のコンディションを示します。
 
 
スタンドを開けた状態でギアを挿入すると、エンジンが停止します。
 
エンジン回転数がある一定の値を下回り、コントロールユニットが"クラッチレバーが引かれた"又はニュートラルの信号(ギアセンサーから発信)を受信すると、コントロールユニットはアイドリングなどのエンジン回転数を管理します。
部品の配置
クラッチボタンはレバーの下にあります。
クラッチボタン接続の配置
接続配線図
CCM エンジンコントロール接続、S クラッチボタン 2 アース黒 - Bk, 1 白 - W
部品が故障している場合
クラッチボタンが故障すると、概要に示した作動状態が確認されなくなります。
検出されたエラーおよび異常コード
コントロールユニットはクラッチボタンの故障の場合エラーコードを発しません。
 
インストルメントパネルはエラーを検出していません。
 
関連性のある異常: エンジンを点火させる安全条件が確認されていない、エンジンに完璧なアイドリングがない(熱的にエンジン状態を調整した時のアイドリングの目標値は1350rpm相当) 以下を確認します:
-
-
クラッチボタンの完全性 クラッチレバーを作動し(引く、又は、離す)、ボタン(PIN 1及びPIN 2)の接触に対する抵抗性が一つの位置では相殺され(連続性)、もう一つの位置では無限(オープン回路)でなければなりません。
参考
エレクトリカルシステムの状態を点検します - Vcc側への短絡 = パネルON、電圧計を使用してケーブルとアース間の電圧を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - アース側への短絡 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブルとアース間の連続性を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - オープン回路 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブル両端部間に連続性が無いことを点検します。
 
DDSテスターでクラッチボタンの作動状態を表示することができます。
 
上記の点検でも不具合が見つからずクラッチボタンが完全ならば、エンジンコントロールユニットを交換してください。
部品の交換方法
クラッチボタンの交換について一切の合意がありません。
 
スタンドボタン
概説
スタンドボタンはサイドスタンド上にあります。 クラッチボタンからの情報、ギアセンサーから発せられたニュートラル信号(CANラインを通じてエンジンコントロールに発信)と共にサイドスタンドポジションに関する情報で、エンジン作動させたり停止させたりすることができます。
 
下の表はスターターモータの起動、またはエンジンの始動を可能にする唯一のコンディションを示します。
 
スタンドを開けた状態でギアを挿入すると、エンジンが停止します。
部品の配置
スタンドボタンは、スタンドの回転ピンのゾーンに配置されています
スタンド接続ポジション
接続配線図
CCM エンジンコントロール接続、S スタンドボタン 3 黒 - Bk, 2 白/黒 - W/Bk。
部品が故障している場合
スタンドボタンが故障すると、概要に示した安全状態が確認されなくなります。
検出されたエラーおよび異常コード
コントロールユニットはスタンドボタンの故障の場合エラーコードを発しません。
 
インストルメントパネルはエラーを検出していません。
関連性のある異常: エンジンを点火させる安全状態が確認されていません。 以下を確認します:
-
-
スタンドボタンの完全性 スタンドを作動し(開く、又は、閉じる)、ボタン(PIN 2及びPIN 3)の接触に対する抵抗性が一つの位置では相殺され(連続性)、もう一つの位置では無限(オープン回路)でなければなりません。
参考
エレクトリカルシステムの状態を点検します - Vcc側への短絡 = パネルON、電圧計を使用してケーブルとアース間の電圧を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - アース側への短絡 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブルとアース間の連続性を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - オープン回路 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブル両端部間に連続性が無いことを点検します。
 
DDSテスターでクスタンドボタンの作動状態を表示することができます。
 
上記の点検でも不具合が見つからずスタンドボタンが完全ならば、エンジンコントロールユニットを交換してください。
部品の交換方法
スタンドボタンの交換について一切の合意がありません。
 
インジェクションリレー
概説
ガソリンポンプ、インジェクション、イグニションコイルは、インジェクションリレーから燃料が供給されます。 このリレーはコントロールユニットにも電圧を送り、作動させます。
部品の配置
インジェクションリレー B ETV (スロットルを動かすモーター)リレー、C ラジエーターファンリレー、D エンジンコントロールユニット
接続配線図
CCM エンジンコントロール接続、T インジェクションリレー 85 茶色/黒 - Bn/Bk インジェクションリレーの起動、87 茶色/白-Bn/W コントロールユニット入口の電圧、U インジェクターへの直接電力供給、始動コイル及びガソリンポンプ、R バッテリーからの電力供給(+30)、 30及び86 茶色 - Bn
部品が故障している場合
インジェクションリレーが故障すると、エンジンが停止するか、始動できなくなります。 コントロールユニットはリレーを制御しません。
検出されたエラーおよび異常コード
エンジンコントロールユニットから発せられ、DDSが表示するエラーコード(フューエルインジェクションリレー診断)
-
-
-
 
参考
エレクトリカルシステムの状態を点検します - Vcc側への短絡 = パネルON、電圧計を使用してケーブルとアース間の電圧を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - アース側への短絡 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブルとアース間の連続性を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - オープン回路 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブル両端部間に連続性が無いことを点検します。
 
インストルメントパネルのサービスディスプレイが"Fuel Injection"(フューエルインジェクション)エラーを表示し、EOBDランプが点灯します。
 
関連性のある異常: エンジンが停止するか、始動しません 以下を確認します:
-
-
 
始動コイル、ガソリンポンプ、インジェクターを作動すると、DDSでインジェクションリレーが操作されるので、接続(PIN 87 PIN 30)を切断しなければなりません。
 
上記の点検でも不具合が見つからずリレーが完全ならば、エンジンコントロールユニットを交換してください。
部品の交換方法
インジェクションリレーの交換について一切の合意がありません。
 
スロットル駆動エンジンリレー
概説
スロットル駆動エンジンはコントロールユニットによって電源供給されます。 コントロールユニットが該当リレーから電力を送ります。
部品の配置
インジェクションリレー B ETV (スロットルを動かすモーター)リレー、C ラジエーターファンリレー、D エンジンコントロールユニット
接続配線図
CCM cエンジンコントロール接続、T スロットル駆動エンジンリレー 85 スロットル駆動エンジンリレーの起動 水色/緑 - Lb/G、87 スロットル駆動エンジン用コントロールユニット入口の電力供給 赤/茶色 R/Bn、30及び86 赤/紫 - R/V, R 陽極バッテリー(+30)
部品が故障している場合
スロットル駆動エンジンリレーが交渉した場合は、コントロールユニットはエンジン制御をやめ、スロットルが閉じます(このセクション"ライドバイワイヤーの機能原理及び特徴"を参照)。
検出されたエラーおよび異常コード
エンジンコントロールユニットから発せられ、DDSが表示するエラーコード(ETVリレー診断)
-
スロットル駆動エンジンリレーの誤作動(DDSは特別な不具合を示しません) ヒューズの状態、エレクトリカル回路の状態、エレクトリカル接続の除隊、リレーの状態を確認してください。 サポートから取り外した後、PIN 85およびPIN 86に12Vの電圧を供給し、PIN 87およびPIN 30が閉じること(連続性があること)を点検します。
 
参考
エレクトリカルシステムの状態を点検します - Vcc側への短絡 = パネルON、電圧計を使用してケーブルとアース間の電圧を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - アース側への短絡 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブルとアース間の連続性を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - オープン回路 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブル両端部間に連続性が無いことを点検します。
 
インストルメントパネルのサービスディスプレイが"ETV relay"(スロットル駆動エンジンリレー)エラーを表示し、EOBDランプが点灯します。
 
関連性のある異常: エンジンが始動しない、エンジンが止まる、またはアイドリング状態のまま動かない、加速しない。 以下を確認します:
-
-
 
DDSを用いて3つのうち一つのあらかじめ設定された位置(0%, 50%, 100%)でスロットル駆動エンジンを作動することができます この作業中スロットル駆動エンジンリレーは制御されます。
 
上記に示した点検で不具合が検出されず、スロットル駆動エンジンリレーが完全ならば、Ducatiに連絡してください。
部品の交換方法
スロットル駆動エンジンリレーの交換について一切の合意はありません。
 
スターターモーターリレー
概説
ライダーがスタートボタンを押し、エンジン始動のための安全条件がすべて確認されると、コントロールユニットはスターターモーターを起動するリレーを作動させます。
部品の配置
(A) 後部ヒューズ (B) 始動サブエンジンリレー (C) 一般ヒューズ(30A) リアショックアブソーバースプリングプレロード用アクチュエーター (E) ABS.
スタータモーターリレー接続
接続配線図
MT スターターモーター、CCM エンジンコントロール接続 4 スターターモーターリレー起動 青/黒 - B/Bk、A 電力供給KEY ON (+15 Hands freeリレー30から)、R バッテリーからの電力供給(+30)、3 赤/黒 - R/Bk、M 黒 - Bk、B 黒 - Bk
部品が故障している場合
スターターモーターリレーが故障すると、エンジンは作動できません。
検出されたエラーおよび異常コード
コントロールユニットはスターターモーターリレーの故障の場合エラーコードを発しません。
 
インストルメントパネルはエラーを検出していません。
 
関連性のある異常: スターターモーターを起動させることができません。 以下を確認します:
-
-
スターターモーターリレーのPIN3上の供給電圧(12 V - KEY-ON)の有無(ない場合は"Hands free"の章を参照してください)、及び、15Aのヒューズの状態
-
-
-
-
-
-
参考
エレクトリカルシステムの状態を点検します - Vcc側への短絡 = パネルON、電圧計を使用してケーブルとアース間の電圧を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - アース側への短絡 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブルとアース間の連続性を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - オープン回路 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブル両端部間に連続性が無いことを点検します。
 
前述の点検作業でなんの異常も検出されなかった場合、エンジンコントロールユニットのアースおよびサプライに問題はないので、コントロールユニット本体を交換して下さい。
部品の交換方法
スターターモーターリレーの交換について一切の合意がありません。
 
ラジエーターファンリレー
概説
ラジエーターファンはコントロールユニットによって制御された専用のリレーによって電力が供給されます。
部品の配置
インジェクションリレー B ETV (スロットルを動かすモーター)リレー、C ラジエーターファンリレー、D エンジンコントロールユニット
右のファン接続の配置
左のファン接続の配置
接続配線図
CCM エンジンコントロール接続、T ラジエーターファンリレー、A 電力供給KEY ON (+15 Hands freeリレー30から)、R バッテリーからの電力供給(+30)、 L 左ファン、R 右ファン、85 水色/黒 - Lb/Bk、30 赤/緑 - R/G、86 赤/黒 - R/Bk、87 赤/灰色 - R/Gr
部品が故障している場合
ラジエーターファンリレーが故障すると、ファンは機能しません。 コントロールユニットはリレーを制御しません。
検出されたエラーおよび異常コード
エンジンコントロールユニットから発せられ、DDSが表示するエラーコード(ファンリレー診断)
-
-
参考
エレクトリカルシステムの状態を点検します - Vcc側への短絡 = パネルON、電圧計を使用してケーブルとアース間の電圧を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - アース側への短絡 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブルとアース間の連続性を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - オープン回路 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブル両端部間に連続性が無いことを点検します。
 
インストルメントパネルのサービスディスプレイが"Fan relay"(ファンリレー)エラーを表示し、EOBDランプが点灯します。
 
関連性のある異常: クーラントが沸騰している、ラジエーターファンが機能しない。 以下を確認します:
-
-
-
-
-
-
 
ファン機能を確認するためラジエーターファンリレーをDDSが作動することができます
 
ファンは通常103℃で起動し、101℃で停止します。
上記の点検でも不具合が見つからずラジエーターファンリレーが完全ならば、エンジンコントロールユニットを交換してください。
部品の交換方法
ラジエーターファンリレーの交換について一切の合意がありません。
 
タイミング/rpmセンサー
概説
ムルティストラーダ1200のエンジンコントロールシステムは、制御装置がエンジンの回転数やエンジン自体の作動サイクルを決定できるインダクタンスタイプのセンサーを装備しています。 センサーは48歯-2のフォニックホイールに面しています。
タイミング/rpmセンサーはインダクタンスタイプで、48歯-2のフォニックホイールに面しています。
図はタイミング/rpmセンサーが発した信号を示しています。 センサーに面したフォニックホイールはクランクシャフト2回転につき1回転し、従って、カムシャフトを制御する補助シャフトの歯のついたフォニックホイールに取り付けられています。 フォニックホイールが360°回転すると、クランクシャフトは720°回転します。
部品の配置
タイミング-rpmセンサーはフライホイール側のエンジンクランクケースに取り付けられています。 センサーの右側、黒色クランクケース上部に、シックネスゲージを用いたエアギャップ検査用の穴を閉じるアルミニウムキャップがあります。
タイミング-rpmセンサー接続の配置
接続配線図
CCM エンジンコントロール接続、S タイミング-rpmセンサー、3 コントロールユニットのPIN34に接続したシールド 黒 - Bk、1及び2 センサー内部コイルの電極
部品が故障している場合
エンジンが停止するか始動せず、コントロールユニットがインジェクター及び始動コイルを制御しません。
検出されたエラーおよび異常コード
エンジンコントロールユニットから発せられ、DDSが表示するエラーコード(ピックアップ診断)
-
エンジン回転数センサーの誤作動(DDSは特別な不具合を示しません) エレクトリカル回路の完全性、センサーコイルのPIN1及び2の間の常温20℃における抵抗が774オームから946オームであることを確認してください。
警告
センサーの抵抗が正しい場合でも、その内部にある磁石が損傷している場合があり、センサーの完全性を損ないます。
参考
エレクトリカルシステムの状態を点検します - Vcc側への短絡 = パネルON、電圧計を使用してケーブルとアース間の電圧を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - アース側への短絡 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブルとアース間の連続性を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - オープン回路 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブル両端部間に連続性が無いことを点検します。
 
インストルメントパネルのサービスディスプレイが"Pick-up"(エンジン回転数センサー)エラーを表示し、EOBDランプが点灯します。
関連性のある異常: エンジンが停止するか始動しない(スターターモーターは作動)、点火コイル及びインジェクターが作動しない。
 
以下を確認します:
-
-
 
上記の点検でも不具合が見つからずエンジン回転数センサーが完全ならば、エンジンコントロールユニットを交換してください。
部品の交換方法
タイミング-rpmセンサーの交換について一切の合意がありません。 エンジン左側のリアクランクケースにある、アルミニウムキャップで閉じた穴に設置したシックネスゲージを使用して、センサーとフォニックホイールの歯の間のエアギャップを確認します。 エアギャップの値は0.6 mm +/- 0.3 mm で、調整できません。
アクセルポジションセンサー(ガスグリップ)
概説
ムルティストラーダ1200のスロットルボディにはアクセルポジションセンサー(APS)が装備されており、ガスグリップの作動を検知します。
-
-
-
部品の配置
アクセルポジションセンサーはスロットルボディに取り付けられ、2本のスクリューで固定されています。
アクセルポジションセンサー接続配置
接続配線図
CCM エンジンコントロール接続、S アクセルポジションセンサー
メインポテンシオメーター(P)
C 信号 オレンジ - O
B 電力供給(5V) 茶色/赤 - Bn/R
A アース 黒/オレンジ - Bk/O
サブポテンシオメーター(S)
F 信号 緑/黒 - G/Bk
H 電力供給(5V) 茶色/青 - Bn/B
G アース 黒/白 Bk/W
APSコネクターの二つの中央PIN D及びEは接続されていません。
部品が故障している場合
アクセルポジションセンサーが故障すると、コントロールユニットはライドバイワイヤーを停止し、エンジンは始動しない、アイドリング状態にとどまる、または、停止します。
検出されたエラーおよび異常コード
エンジンコントロールユニットから発せられ、DDSが表示するエラーコード(アクセルポジションセンサー診断)
-
-
-
-
参考
エレクトリカルシステムの状態を点検します - Vcc側への短絡 = パネルON、電圧計を使用してケーブルとアース間の電圧を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - アース側への短絡 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブルとアース間の連続性を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - オープン回路 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブル両端部間に連続性が無いことを点検します。
 
インストルメントパネルのサービスディスプレイが"Accelerator position"(アクセルポジション)エラーを表示し、EOBDランプが点灯します。
 
関連性のある異常: エンジンが作動しない、アイドリングが正常でない(熱的にエンジン状態を調整した時のアイドリングの目標値は1350rpm相当)
以下を確認します:
-
プリーが完全閉鎖(ガスグリップを離した状態)及び完全オープン(ガスグリップを完全に開いた状態)の位置に到達できるよう、アクセルポジションセンサーに接続したプリーに作用するメタルケーブルの調整
 
DDSを用いてガスグリップオープンを確認することができます。
 
上記に示した点検で不具合が検出されず、アクセルポジションセンサーが完全ならば、Ducatiに連絡してください。
部品の交換方法
APSセンサーを交換することはできません。 故障した場合はスロットルボディ全体を交換する必要があります(このセクションの"ライドバイワイヤーの機能原理及び特徴"を参照してください)。
スロットルコントロールグリップとスロットルポジションセンサーを接続するケーブルを正確に調整します。
スロットルポジションセンサー
概説
ムルティストラーダ1200のスロットルボディには、スロットルポジションセンサー(TPS)が装備されています。
-
-
センサーはコントロールユニットにバーチカルシリンダーのスロットルポジションに関する情報を、その後、リンケージを通してバーチカルシリンダーに接続されているホリゾンタルシリンダーのスロットルポジションの情報をを送ります。
-
安全性の理由からセンサーは二つで、従ってその内部には、ホール効果の二つのエレメント(一つはメイン- MAIN -、もう一つはサブ- SUB -)があります。 ポテンシオメーターの電力供給及びアースは一つだけです(共有)。
部品の配置
スロットルポジションセンサーはスロットル駆動エンジンに内蔵されています。
スロットル駆動モーター- TPS (スロットルポジションセンサー)のエレクトリカルコネクターの配置
接続配線図
CCM エンジンコントロール接続、S スロットルポジションセンサー メインポテンシオメーターP 3 信号 オレンジ/青 - O/B、サブポテンシオメーター S 1 信号 オレンジ/緑 - O/G、4 共有アース 黒/黄色 Bk/Y、2 共有電力(5V) 茶色/黄色 - Bn/Y
部品が故障している場合
スロットルポジションセンサーが故障すると、コントロールユニットはライドバイワイヤーを停止し、エンジンは始動しない、アイドリング状態にとどまる、または、停止します。
検出されたエラーおよび異常コード
エンジンコントロールユニットから発せられ、DDSが表示するエラーコード(スロットルポジションセンサー診断)
-
-
-
-
-
供給電圧の低下 エレクトリカルシステムの状態を点検、エレクトリカルコネクターの状態を点検します。 エラーへの対応が見出せない場合はDucatiに連絡して下さい。
参考
エレクトリカルシステムの状態を点検します - Vcc側への短絡 = パネルON、電圧計を使用してケーブルとアース間の電圧を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - アース側への短絡 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブルとアース間の連続性を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - オープン回路 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブル両端部間に連続性が無いことを点検します。
 
インストルメントパネルのサービスディスプレイが"Throttle position"(スロットルポジション)エラーを表示し、EOBDランプが点灯します。
 
関連性のある異常: エンジンが始動しない、エンジンが止まる、またはアイドリング状態のまま動かない、加速しない。
以下を確認します:
-
スロットル駆動エンジンリレーの機能(このセクションの"スロットル駆動エンジンリレー"を参照)
-
 
DDSを用いて3つのあらかじめ設定された位置(0%, 50%, 100%)でスロットル駆動エンジンを作動することができます
DDSを用いてスロットルの位置をを読み取ることができます。
 
上記に示した点検で不具合が検出されず、スロットルポジションセンサーが完全ならば、Ducatiに連絡してください。
部品の交換方法
スロットル駆動エンジンは、スロットルポジンションセンサーを内蔵し、単部品として交換はできません。 故障した場合は新しいスロットルボディを取り付ける必要があります(このセクションライドバイワイヤーの機能原理及び特徴を参照してください)。 スロットルボディを交換した後、DDSテスターで気化に対する自動パラメーターをリセットします。 スロットルコントロールグリップとスロットルポジションセンサーを接続するケーブルを調整します。
気温センサー
概説
ムルティストラーダ1200のエンジンコントロールシステムには、気温を検知するセンサーが取り付けられています。 このセンサーは温度が上昇した際に値を下げるNTC(Negative Temperature Coefficient:負の温度係数)タイプの抵抗で構成されています。 気温センサーはコントロールユニットに、気温によってキャブレーションやエンジンの始動を正しくコントロールするための情報を提供します。
部品の配置
気温センサーは右のベントに対応して取り付けられています(図は接続位置も示しています)。
エレクトリカルシステム配線図
CCM エンジンコントロール接続、S 気温センサー 1 緑/青 - G/Bk、2 黒/紫 - Bk/V
部品が故障している場合
気温センサーが故障すると、コントロールユニットはリカバリー値を25℃に設定します。
検出されたエラーおよび異常コード
エンジンコントロールユニットから発せられ、DDSが表示するエラーコード(吸入エア温度センサー診断)
-
-
-
 
参考
エレクトリカルシステムの状態を点検します - Vcc側への短絡 = パネルON、電圧計を使用してケーブルとアース間の電圧を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - アース側への短絡 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブルとアース間の連続性を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - オープン回路 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブル両端部間に連続性が無いことを点検します。
 
インストルメントパネルのサービスディスプレイが"Air temperature"(吸入エア温度)エラーを表示し、EOBDランプが点灯します。
 
関連性のある異常: エンジンが作動しない、アイドリングが正常でない(熱的にエンジン状態を調整した時のアイドリングの目標値は1350rpm相当)、エンジンが容易に発進できない 以下を確認します:
-
 
DDSを用いて気温を確認することができます。 正当性を点検します。
 
上記の点検でも不具合が見つからず気温センサーが完全ならば、エンジンコントロールユニットを交換してください。
部品の交換方法
気温センサーの交換について一切の合意がありません。
 
エンジン温度センサー
概説
ムルティストラーダ1200のエンジンコントロールシステムには、クーラント温度(エンジン温度)を検知するセンサーが使用されています。 このセンサーは温度が上昇した際に値を下げるNTC(Negative Temperature Coefficient:負の温度係数)タイプの抵抗で構成されています。 エンジン温度センサーはコントロールユニットに、冷機時の始動や、暖機段階に正しくコントロールするための情報を提供します。
部品の配置
エンジン温度センサーはバーチカルシリンダーの左側に取り付けられています。
エンジン温度センサー接続位置
エレクトリカルシステム配線図
CCM エンジンコントロール接続、S エンジン温度センサー 1 緑/白 - G/W、2 黒/紫 - Bk/V
部品が故障している場合
エンジン温度センサーが故障すると、コントロールユニットはリカバリー値を70℃に設定し、ラジエーターファンを作動させます。
検出されたエラーおよび異常コード
エンジンコントロールユニットから発せられ、DDSが表示するエラーコード(エンジン温度センサー診断)
-
-
-
オープン回路: エレクトリカルシステムの状態を点検、エレクトリカルコネクターの状態を点検します。
参考
エレクトリカルシステムの状態を点検します - Vcc側への短絡 = パネルON、電圧計を使用してケーブルとアース間の電圧を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - アース側への短絡 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブルとアース間の連続性を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - オープン回路 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブル両端部間に連続性が無いことを点検します。
 
インストルメントパネルのサービスディスプレイが"Engine temperature"(エンジン温度)エラーを表示し、EOBDランプが点灯します。
 
インストルメントパネルが“Engine temperature"エラーを受信すると、温度表示の欄に点線が表示されます。 CANラインからインストルメントパネルがエンジン温度の情報を受信しないと、サービスディスプレイに“Engine temperature"エラーの表示は出ませんが、温度表示の欄に点線が表示されます。
関連性のある異常: エンジンが作動しない、アイドリングが正常でない(熱的にエンジン状態を調整した時のアイドリングの目標値は1350rpm相当)、エンジンが容易に発進できない、ラジエーターファンが正常に機能しない、又は、クーラントの沸騰が原因で機能しない。
以下を確認します:
-
 
DDSを用いてエンジン温度を確認することができます。 正当性を点検します。
 
上記の点検でも不具合が見つからずエンジン温度センサーが完全ならば、エンジンコントロールユニットを交換してください。
部品の交換方法
エンジン温度センサーの交換について一切の合意がありません。 エンジン温度センサーを交換した後、DDSテスターで気化に対する自動パラメーターをリセットします。
 
絶対圧センサー
概説
ムルティストラーダ1200にはエンジンコントロールシステムには二つの絶対圧センサーが取り付けられ、それぞれ各シリンダー(MAP 1 シリンダー1 -ホリゾンタル-、MAP 2 シリンダー2 - バーチカル-)のインテークマニホールドに接続されます。 コントロールユニットから速度/濃度比率によって燃料の噴出量を制御したり、(高度に対応して燃料の噴出を調整するために必要な情報である)気圧を測定したりします。
部品の配置
絶対圧センサー-1ホリゾンタルシリンダー-はエンジンコントロールユニットの近くに固定されています(図はセンサーの接続位置も示しています)。
絶対圧センサー2-バーチカルタルシリンダー-はフィルターボックスに近くに固定されています(図はセンサーの接続位置も示しています)。
エレクトリカルシステム配線図
O ホリゾンタルシリンダー絶対圧センサー1 CCM エンジンコントロール接続、1 アース 黒/紫 - Bk/V、2 電力供給(5V) 茶色/紫 - Bn/V、3 発信信号 緑/白 - G/W
V バーチカルシリンダー絶対圧センサー2 CCM エンジンコントロール接続、1 アース 黒/紫 - Bk/V、2 電力供給(5V) 茶色/紫 - Bn/V、3 発信信号 緑/白 - G/W
部品が故障している場合
絶対圧センサー1が故障すると、コントロールユニットは代替として絶対圧センサー2からの情報を使用します。
絶対圧センサー2が故障すると、コントロールユニットは代替として絶対圧センサー1からの情報を使用します。
絶対圧センサー1及び絶対圧センサー2が両方とも一度に故障した場合
-
-
注入ガソリン量はα - n法によってのみ決定されます。
検出されたエラーおよび異常コード
エンジンコントロールユニットから発せられ、DDSが表示するエラーコード(MAPS 1 センサー診断- MAPS 2 センサー診断)
-
絶対圧センサー1(シリンダー1 - ホリゾンタル) 又は/及び絶対圧センサー2(シリンダー2 - バーチカル) 回路オープン エレクトリカルシステムの状態を点検、エレクトリカルコネクターの状態を点検します。
-
絶対圧センサー1(シリンダー1 - ホリゾンタル) 又は/及び絶対圧センサー2(シリンダー2 - バーチカル) Vccに対して短絡 エレクトリカルシステムの状態を点検、エレクトリカルコネクターの状態を点検します。
-
絶対圧センサー1(シリンダー1 - ホリゾンタル) 又は/及び絶対圧センサー2(シリンダー2 - バーチカル) アースに対して短絡 エレクトリカルシステムの状態を点検、エレクトリカルコネクターの状態を点検します。
参考
エレクトリカルシステムの状態を点検します - Vcc側への短絡 = パネルON、電圧計を使用してケーブルとアース間の電圧を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - アース側への短絡 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブルとアース間の連続性を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - オープン回路 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブル両端部間に連続性が無いことを点検します。
 
インストルメントパネルのサービスディスプレイが"Pressure"(圧力)エラーを表示し、EOBDランプが点灯します。
 
関連性のある異常: エンジンが作動しない、アイドリングが正常でない(熱的にエンジン状態を調整した時のアイドリングの目標値は1350rpm相当) 以下を確認します:
-
-
-
-
 
DDSを用いて2本の吸入パイプ内部の絶対圧を確認することができます。
上記の点検でも不具合が見つからず絶対圧センサーが完全ならば、エンジンコントロールユニットを交換してください。
部品の交換方法
絶対圧センサー1及び絶対圧センサー2の交換について一切の合意がありません(吸入マニホールドに接続しているゴムホースの完全性を確認してください)。 圧力センサー一つまたは両方を交換した後、DDSテスターで気化に対する自動パラメーターをリセットします。
ラムダセンサー(酸素センサー)
概説
ムルティストラーダ1200のそれぞれのエキゾーストマニホールドには、ON-OFFタイプのラムダセンサーが取り付けられています(通常機能では圧力は1V及び0Vに近い値の間を行き来します)。
それぞれのラムダセンサーは、12Vの電圧、PWM(パルス幅変調)信号を通してコントロールユニットに制御されたアースのついた内部ヒーターを装備しています。
PWM信号はラムダセンサーのヒーターを管理するためコントロールユニットが使用します。 信号周期は一定ですが、ヒーターが電力供給を受けている間はその周期が変化し、0V(アース)の部分の継続時間を変化させます(アースの継続時間が周期に近いとヒーターは継続的に機能しますが、アースの継続時間が短いと、ヒーターは短時間のみ機能し、継続時間がなくなるとヒーターは機能しません)。
部品の配置
二つの図はバーチカルシリンダーのエキゾーストマニホールド及びホリゾンタルシリンダーのエキゾーストマニホールドに取り付けられたラムダセンサーを示しています。
バーチカル及びホリゾンタルシリンダーラムダセンサー接続位置
接続配線図
O ホリゾンタルシリンダーラムダセンサー、CCM エンジンコントロール接続 1 緑/黄色 - G/Y 及び 2 黒/紫 - Bk/V コントロールユニット内のホリゾンタルシリンダーラムダセンサーの信号入口、4 ホリゾンタルシリンダーラムダセンサーヒーター制御用PWM信号 水色/黄色 - Lb/Y、ホリゾンタルシリンダーラムダセンサーヒーター電力供給用陽極KEY ON (+15 Hands freeリレー30から)
V バーチカルシリンダーラムダセンサー、CCM エンジンコントロール接続 1 緑/紫 - G/V 及び 2 黒/紫 - Bk/V コントロールユニット内のバーチカルシリンダーラムダセンサーの信号入口、4 バーチカルシリンダーラムダセンサーヒーター制御用PWM信号 水色/灰色 - Lb/Gr、バーチカルシリンダーラムダセンサーヒーター電力供給用陽極KEY ON (+15 Hands freeリレー30から)
部品が故障している場合
一つまたは二つのラムダセンサー、ヒーターが故障した場合
-
-
-
検出されたエラーおよび異常コード
エンジンコントロールユニットが発信し、DDSに表示されたエラーコード (バーチカルO2センサー診断 - ホリゾンタルO2センサー診断 - バーチカルO2ヒーター診断 - ホリゾンタルO2ヒーター診断)
-
-
ラムダセンサーシリンダー1 - ホリゾンタル又は/及びラムダセンサーシリンダー2 - バーチカルVccに対して短絡 エレクトリカルシステムの状態を点検、エレクトリカルコネクターの状態を点検します。
-
ラムダセンサーシリンダー1 - ホリゾンタル又は/及びラムダセンサーシリンダー2 - バーチカルアースに対して短絡 エレクトリカルシステムの状態を点検、エレクトリカルコネクターの状態を点検します。
-
ラムダセンサーヒーターシリンダー1 - ホリゾンタル又は/及びラムダセンサーヒーターシリンダー2 - バーチカルアースに対して短絡 ヒューズの状態を点検、エレクトリカルシステムの状態を点検、エレクトリカルコネクターの状態を点検します。
-
ラムダセンサーヒーターシリンダー1 - ホリゾンタル又は/及びラムダセンサーヒーターシリンダー2 - バーチカルオープン回路 ヒューズの状態を点検、エレクトリカルシステムの状態を点検、エレクトリカルコネクターの状態を点検します。
参考
エレクトリカルシステムの状態を点検します - Vcc側への短絡 = パネルON、電圧計を使用してケーブルとアース間の電圧を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - アース側への短絡 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブルとアース間の連続性を点検します。
エレクトリカルシステムの状態を点検します - オープン回路 = バッテリーケーブルを外した状態でオムメーターを使用し、ケーブル両端部間に連続性が無いことを点検します。
 
インストルメントパネルのサービスディスプレイにはエラーが"Lambda" (ラムダセンサー) 又は"Lambda heater" (ラムダセンサーヒーター)と表示されます。
 
関連性のある異常: アイドリング状態から出てもエンジンが良好に作動しない、アイドリングが正常でない(熱的にエンジン状態を調整した時のアイドリングの目標値は1350rpm相当)。 以下を確認します:
-
-
-
-
-
-
 
DDSが自動適応パラメーターを表示した場合、エンジンコントロールシステムがラムダセンサーを用いて閉鎖回路で機能していることを意味します。 さらにDDSはラムダセンサーが発した圧力値を表示します(約0.1Vから約0.8Vの間を行き来しなければなりません)。 自動適応パラメーターの値は、燃料が多すぎるか少なすぎることを意味する限界値近くであってはなりません。
ダイアグラムは、アイドリング状態で一定温度でラムダセンサーが発した圧力の典型的な動きを示しています。 この圧力はオシロスコープ又は周期が低い場合は電圧計でも確認することができます。
 
上記に示した点検で不具合が検出されず、ラムダセンサー及びヒーターが完全ならば、Ducatiに相談してください。
部品の交換方法
ラムダセンサーの交換について一切の合意がありません。 センサー一つまたは両方を交換した後、DDSテスターで気化に対する自動パラメーターをリセットします。
 
1